太宰治『富嶽百景』の舞台 御坂峠の天下茶屋に1人で行ってきたよ!【女子ひとり旅】
私が19歳のときに行ったひとり旅の思い出話ということで、2017年の11月、山梨県にある御坂峠の天下茶屋に行ったときのことについて書いていきたいと思います!
ところで、今この記事を読んでくださっている人の中には、御坂峠の天下茶屋と聞いて、ハッとする人がいるのではないでしょうか……?
そうです! 太宰治 です!!!
実は私、彼の大ファンなので、1人で行っちゃいました!笑
もしかすると、私のように「天下茶屋に1人で行きたい!」と思っている太宰治ファンがいるかもしれない!と思ったので、今回の記事は、天下茶屋の行き方についても冒頭で少しだけ触れることにしました。
1年前のことですが、当時のことを思い出しながら書いていきますね〜!
【旅の思い出】1人で御坂峠の天下茶屋に行ったときの話
太宰治ファンなら誰もが知っているであろう名作『富嶽百景』。
そして『富嶽百景』を読んだ人なら、誰もが1度はこう思ったのではないでしょうか?
「天下茶屋に行って、御坂峠から富士山を眺めてみたい!」……と。
実は私もその1人。
天下茶屋に行って御坂峠から富士山を眺めるというのは、
高校生の頃から抱いていた「どうしても叶えたい夢」の1つでした。
行きたいのなら今すぐ行こう!
行きたいのなら1人でも行こう!
ということで、
2017年の秋に、私は1人、九州から旅立ったのです……。
天下茶屋への行き方
【 河口湖駅から天下茶屋へ行く方法 】
・車やバイクなどに乗って自力で行く
・バスを使う(片道 750円)
・タクシーを使う(片道 約1800円)
私は行きも帰りもバスを使いました。
太宰治ファンであるのなら、バスを使うことをオススメします!
(理由は後で説明します!)
現在、河口湖駅〜天下茶屋のバスは、
1日に休日は2本、平日には1本しか出ていません。
乗車時間は約30分。
もしバスを利用するのであれば、本数が多い休日をお勧めします。
私が行ったときは休日に3本のバスが出ていました。
あれから運行本数が減らされちゃったみたいですね……。
河口湖駅発9時05分のバスに乗って行き、
天下茶屋発10時08分のバスに乗って帰るとしたら、
茶屋で過ごす時間は30分程度しかありません。
心ゆくまで天下茶屋での時間を満喫するのに30分は短すぎるので、
行きはバス、帰りはタクシーにするのが良いかもしれませんね。
これね、タクシーよりも運賃が安いから、という理由だけではないんです。
どうしても、バスに乗らなきゃいけないんです!!!
太宰治は天下茶屋滞在中、
バスに揺られて河口村と天下茶屋の間を何度も往復していたんですよ!
せっかく天下茶屋まで行くんですから、バスの車窓から
太宰治が眺めていたであろう景色と同じ景色を眺めてみたいと思いませんか?
気をつけること
天下茶屋は1月〜3月までの間は閉店しています。
太宰治は天下茶屋に9月から11月まで滞在していたので、
同じくらいの時期を選んで行くのは如何でしょうか。
私は11月3日に行きました。
太宰治ファンなら秋に行くのがオススメです!
バスの中にて
河口湖駅のバスのりば(5番のりば)で天下茶屋行きのバスを待ちます。
秋の休日は、登山客が特に多いです。
よって、バスの座席に座れない!という人も当然出てくるので、
席に座りたいという人は、早めに並んでおくことをおすすめします。
早いうちから並んでいた私は、右側後方窓側の良席に座ることができました。
そして私の隣には、バリバリの登山服を装備した若い男の人が座りました。
周囲を見渡してみると、ほとんどの人が登山服姿!
登山服を着ていない数人は、みんな首から立派なカメラを下げています。
その一方で……
薄着、同行人ナシ、カメラも持たない19歳の女の子。
完ッ全に浮いていました……。テヘッ☆
バス左側の窓に富士山がバーンと映ったとき、
乗客の中から「わあっ」と一際大きな歓声が上がりました。
慌てて携帯のカメラを起動している人、車窓に張りついている人。
私はそんな人々を横目に、反対側の崖を眺めていようとしたのですが……
私の目は窓の外の富士山に釘付けでした。
乗客のほとんどが登山目的だったため、途中の「三つ峠登山口」で降りる方が多く、
終点の「天下茶屋」まで乗っていた人は、
私を含めた、ほんの5人くらいでした。
いざ、天下茶屋へ!
バスから降りてビックリ仰天!
写真でしか目にすることができなかったあの天下茶屋が、今、目の前に……!
そして、 振り向いてみると……
「う、うわぁアァァァ"!!!」
思わず地声で叫んでしまいました。笑
もう、すごい、すごい。
目前に広がる絶景に、全ての語彙力が吸い取られてしまいました。
私は、実物の富士山はもちろん、風呂場のペンキ画や芝居の書割も見慣れていないので、
太宰治のように、この絶景にケチをつける余裕なんて一切ありませんでした。
もう、大興奮、大はしゃぎ!!!
運が良かったのでしょう。その日は雲ひとつない快晴でした。
晴れ渡る秋の空に、富士山の雄大なシルエットが映えています。
ガラガラと音のする引き戸を開けて茶屋の中へ入ると、
どこか懐かしさを感じる香りと共に、受付の人の優しい声が飛んで来ました。
1人だと聞いて少し驚いたみたいでしたが、
怪訝な顔をされることなく、あたたかな笑顔で歓迎してくれました。
早い時間だったので、先客は少なかったです。
幸運なことに、縁側の席には誰もいなかったので、
富士山の頂が見える特別感溢れる席に座ることができました。(幸せすぎる……)
テーブルに置いてあったメニューをパシャリ。
太宰風地酒ってどんな味なんだろう!?
すごく気になるけど、未成年だから飲めない!!!
メニューを見ながらひと息ついていると、
優しそうなおじいちゃん(店員さん)が、お水とおしぼりを持ってきてくれました。
私が頼んだのは、イモ団子と甘酒です〜!
料理を待っている間に、たくさん写真を撮りました。
私のような「おひとり様」には、この縁側の席がオススメ!
お店の外側にあるひっそりとした席なので、人目に付きにくいです。
縁側の席からは富士山が見えます。
7分くらいカシャカシャ撮っていると、
さっきの受付のオバさんが、料理をお盆に乗せて持ってきてくれました。
ど、どひゃ〜! すごく美味しそう!!!
オススメの食べ方まで教えてくれるだなんて……!
し、親切すぎる……!
湯気がホクホクと上がるイモ団子。
ジャガイモを丸めて揚げて、その上に塩バターを乗せています。
バターに含まれている塩気が丁度よく効いていて、とても美味しかったです。
ホットな自家謹製甘酒も、なかなか美味でした。
飲んでいると、身体の芯から末端までジワジワと温まっていくような感じがしました。
天下茶屋さん、ごちそうさまでした~!
まとめ
・河口湖駅発・天下茶屋行きバスの本数は平日よりも休日の方が多い!
・休日は登山客が多いのでバスのりばには早めに並んでおこう!
・天下茶屋に行くときは朝の早い時間がオススメ!
客が少ないのでゆっくり食事できる!
・外側にある縁側の席だと人目が気にならない!
・縁側の席には富士山の頂が見える席がある!
さて! 天下茶屋で小腹を満たしたら、
茶屋2階にある太宰治文学記念室と、店の外にある文学碑も見に行ってみましょう!
長くなりそうなので、次の記事へ つづく!(笑)
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